私と仕事の関わり(1)

「面白く働く」ということができれば、生きていく上でものすごいプラスである。家族、人間関係、健康問題など人生に悩みは尽きないが、自分のやっている仕事が好きで楽しく感じられるなら他の苦難もしのぎやすくなるのは間違いない。

現在私は自分のしている仕事がとても好きだし、疲れている時以外は働くのが楽しくて仕方ない。でもそういえるようになったのは40歳を大分過ぎてからで、それまでは自分の仕事を嫌い、苦しんでいる時の方がずっと多かった。

20代の頃の自分は、世間知らずなくせに今思い返しても随分思い上がっていた。大学時代に河合隼雄先生の本を読んで臨床心理学にかぶれ、将来は偉大な心理臨床家になることを夢想していた。

けれどもカウンセラーやセラピストのような仕事は当時まだあまり一般的でなく、また自分は法学部出身だったので、とりあえず安定した政府系機関のサラリーマンとなりチンタラ仕事していた。

当時は、自分のような素晴らしい才能の持ち主はこんな面白くない仕事にふさわしくない、とかなり本気で思っていた。

今の若い人たちの中にも、こんな風に感じている人は結構いるだろう。こういうタイプの若者は、堅実に働いている大人たちから馬鹿だと思われている。

けれどもいろいろな経験を重ねるうちに、自分には何らかのの才能があると信じることは決して悪くないと言うことがわかってきた。問題はそのように信じることにあるのではなく、夢想ばかりして現実的な行動を起こさないということなのである。

自分は素晴らしいというナルシスティックな幻想に浸っているのは気持ちの良いことだが、現実社会で通用するようなことを実現するのは全く容易でなく、周囲から沢山の厳しい言葉を浴びて、自分の夢を実現することに多くの人が挫折してしまうのである。

しかしゲームのルールを理解し、コツをつかめば夢を実現するのは可能であると今は確かに言える。でもそのことを理解するために、自分は想像もできないような苦難の道に飛び込んでいく必要があったのである。夢想家だった自分がその後どういう人生を送ってきたかについて、次回以降述べていきたい。

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