自営女性キャリアコンサルタントの奮闘

昨日(2018年2月25日)「キャリアコンサルタントを稼げる資格にしよう」を書いたが、同日に自営で奮闘している女性キャリアコンサルタントのセミナーを受講したので紹介したい。

その女性とは石川みきさんで、NPO法人キャリアコンサルタントネットワーク京都(CCNK)能力向上会主催の「組織に必要とされるキャリアコンサルタントの資質〜セルフ・キャリアドック制度をめぐって〜」においてご自身の活動を紹介されていた。

ちょっと長いURLだが、彼女自身によるまとめがFacebookで読める。

https://www.facebook.com/search/top/?q=%E7%B5%84%E7%B9%94%E3%81%AB%E5%BF%85%E8%A6%81%E3%81%A8%E3%81%95%E3%82%8C%E3%82%8B%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%82%B5%E3%83%AB%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%83%88%E3%81%AE%E8%B3%87%E8%B3%AA%E3%80%9C%E3%82%BB%E3%83%AB%E3%83%95%E3%83%BB%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%89%E3%83%83%E3%82%AF%E5%88%B6%E5%BA%A6%E3%82%92%E3%82%81%E3%81%90%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%80%9C

石川さんはご家庭の事情で大学院中退後、教育業界、人材業界で働かれた後独立し、自営のキャリアコンサルタントとして奮闘されている。

何度か解雇も経験されてるようで、大変だっただろうなと創造する。

キャリアコンサルタントとしてのその涙ぐましい努力には、頭の下がる思いがする。

セルフ・キャリアドック制度とは厚生労働省の働く人のためのキャリア支援を行うプログラムで、実施した企業に対して助成金が与えられるものである(下記参照)。

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/d01-1.html

企業から受注するのは助成金コンサル会社や社会保険労務士が多いが、プログラム実施企業の従業員に対してキャリアコンサルタントがキャリア支援をするプロセスが必須となっている。

要は助成金コンサル会社の下請けとなって、キャリアコンサルタントが働くという構造である。

本制度を利用した会社は47.5 万円(条件により金額が変わる)という小さくない助成金を受けられることから、助成金だけが目当ての会社も多いのである。

一般の人にとってキャリアコンサルティングなどという言葉はあまりなじみがなく、経営者も単に助成金が欲しいだけという状況の中で、ある程度の成果を出すのはキャリアコンサルタントとして相当の力量が必要である。

石川さんも2年前に取り組み始めた当初は、受注企業の言いなりとなって面接を実施していたが、プログラム実施企業のプラスになるようなことが全然できず「こんなことがやりたいんじゃない!」とずいぶん苦しまれたようである。

それで助成金コンサル会社と交渉し、受注段階で経営者にアポを取ってもらい、計画届作成のため事前訪問してどういう形でキャリアコンサルティングを実施するか相当踏み込んで打ち合わせをするようにしていった。

経営者にしてみればキャリアコンサルタントとか名乗っても、要はどこの馬の骨ともわからない人間にしか見えない。

そうした状況の中で経営者に納得してもらえるだけの成果を出すためには、相当のプレゼンテーション能力が必要である。

ある程度の成果を出すために石川さんはいろいろ試行錯誤されたようだが、能力・知識・経験・人間力などあらゆるリソースを総動員してコンサルティングを実施していった。

そのために例えばわざと食事時間前に面接を設定し、「それでは食事でもご一緒しませんか?」と誘って会社の実態を聞き取るような工夫もされたようである。

そうして徐々に企業の信頼を得て、助成金以外に研修や採用コンサルティングなども受注できるようになっていったとのこと。

こうしたプロセスを実現するのはものすごいプレッシャーがかかるので、容易なことではない。

石川さんの中に、どうしてもキャリアコンサルタントとして活躍していきたいという情熱があったことと、そうしなければ食べていけないと言う切迫した状況だったので必死に考えることで上述したようなことが実行できたのだろう。

コンサルティングを実施する上で、石川さんはそれまで学んできたエニアグラムの知識を最大限活用したようである。

エニアグラムというのは、人間の性格を9タイプに分類し、自己理解や問題の対処法に生かすメソッドである。

こうした方法論がなければ、キャリアコンサルタントは徒手空拳の状態となってしまい、企業から信頼されることはなかなか難しい。

キャリアコンサルタントとして生きていくためには、何か自信を持って使えるプラスアルファの技術やメソッドがとても大事であることがわかる。

具体的な企業とのやりとりを伺って、キャリアコンサルタントとして自立することの大変さが再認識された。

それでも石川さんは、今後企業が厳しい経済環境の中で生き残りを図っていく上で、キャリアコンサルティングがものすごく有効であることを力説されていた。

「組織開発はキャリアコンサルティングのプロセスと同じ」、「キャリアコンサルティングによって組織に自己改善スイッチを入れる」、「キャリアコンサルタントを自営でやっていくためには起業家精神が必要」ということを強調しておられた。

キャリアコンサルタントに限らず、士業や資格で生きていこうというのは、過酷な競争を生き残っていかなければならないために、大変難しい時代となってしまった。

そのためにどういう工夫をしなければならないか、実践的で大変参考になるセミナーであった。

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